シックハウス対策のウソ・ホント!

イベント報告

シックハウス対策のウソ・ホント!

2006年1月25日(水) |

中村伸二先生が講師をされたシックハウスセミナーで使用された資料の一部【シックハウス対策のウソ・ホント】を掲載いたしますので参考にしてください。
【シックハウス対策のウソ・ホント】
?自然素材を使えば安心 → ×
 仕上げ材にいくら気を使って自然素材を選んでも、接着剤などの補助建材に有害物質が多く含まれていたら、シックハウス問題を引き起こす可能性があります。杉や桧のどのムク材からもホルムアルデヒドが発散する事も有り、人によってはアレルギー症状を引き起こす原因物質となる可能性もあります。ホルムアルデヒドに対する反応は個人差や季節の違いがあるので、あらかじめ使う予定の建材に触れたり、ニオイを嗅いだりして相性を確かめる事をお勧めします。コストや性能面の条件から100%自然素材という製品を探すのは難しく、木材や無機材などの自然素材を原料にして健康顕在などとうたっている製品にも注意が必要です。紙製の壁紙でいえば、主素材の紙が重量比で51%以上占めていれば紙製になりますが、健康被害を招きかねない科学物質を含んでいる可能性もあります。
?規制値以下でも危険 → ○
0.08ppmというのは厚生労働省が定めたホルムアルデヒドの室内濃度指針値ですが、ホルムアルデヒドに対する反応の仕方は人によってまちまちですので測定値以下でも発症する可能性は十分あります。住まい手側が設定した基準ではなく、『その測定値未満ならOK』という作り手側、取締り手側の目安でしかありません。
?シックハウスは新築の時だけ気をつければ良い → ×
 よく『新築病』と言われますが、リフォーム工事のシックハウストラブルが急増中です。リフォーム工事中にも様々な化学物質が住戸内に発散します。工期が短く、場合によっては住まいながら工事を行うリフォームは、それだけ住まい手が直接度の化学物質にさらされる危険が大きいです。既存の建物に使われていた建材にも注意が必要です。それまで抑え込まれていた有害物質がリフォームを機に飛散する事もあります。(例:過去のシロアリ駆除剤が床上に飛散)
?エコロジー商品は健康に良い → ×
 エコロジー建材とは地球環境に負担をかけないような材料をいうので根本的にシックハウス対応とは考え方が違います。産業廃棄物をリサイクルして作った建材は、エコロジーの視点からは評価できますが、廃材に有害な物質が含まれていたとしたら健康を害する恐れがあるのでシックハウスの始点からは評価できません。
《環境問題》と《室内環境問題》の違いとも言えます。
?建材への配慮で対策は完璧 → ×
 通常の部屋の場合、家具の設置量は平均床面積の3倍ともいわれています。建材選びに最新の注意をしながら、これら家具や日常品からの有害物質に無頓着で室内空気汚染を引き起こした例も多いです。防ダニ・防カビ剤などはほとんど《家庭内農薬》と考えられます。また、せっかく選んだ自然素材でも、メンテナンスが適切でなかったためにカビやダニが発生したり空気汚染が広がります。新築時だけではなく、住まい方を足元から見つめ室内空気汚染の観点からの発想も必要です。
?機会換気でも安心はできない → ○
 室内の有害物質濃度を下げる最も効果的な方法が換気です。清浄な外気を取り入れてこそ換気の意味があります。駐車場からの排気ガスや近隣の汚染空気を取り入れたら逆効果です。高気密になればなるほど室内空気が充満するので注意が必要です。強力な換気扇を使ったおかげで油化したのシロアリ駆除剤を引っ張り室内に充満したトラブルもありました。
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シックハウスセミナーの風景

先日1月23日(日)【住まいる塾】が開催されました。
講師は建築家でありワクワク系ハッピークリエイターと自称する中村伸二先生をお招きし、シックハウスをテーマにお話を頂戴いたしました。

セミナーは先生がまとめられた23Pからなるレポートを元に進められ、具体的な建材やメーカー名それに加え商品の見積書までを資料としての説明が入り、皆さん熱心に聴いておられました。定期的に【住まいる塾】を開催いたしますのでお気軽にご参加ください。

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